陸王(2017)

池井戸潤『陸王』ドラマロケ地紀行|“足袋の町”行田市をたずねてみた!

2017-09-20

 

2017年10月、池井戸潤原作のドラマ『陸王』がスタートします。

役所広司さん演じる主人公・宮沢紘一が営む、100年続く老舗足袋業者「こはぜ屋」。
近代化で足袋の需要も減り、経営危機にあるこの老舗足袋業者「こはぜ屋」が、ランニングシューズ「陸王」の開発に取り組む企業再生ストーリーです。

 

そして、この『陸王』という物語には、明らかにモデルとされた町があります。
それが埼玉県行田市です。

行田市は江戸時代から足袋作りが盛んで、かつては全国の約8割の足袋を生産する“日本一の足袋のまち”として知られていたそうです。

 

そして今回のドラマ『陸王』のロケ地にも、行田市がたくさん登場しそうですよ。

 

というわけで、池井戸潤原作『陸王』の舞台である、埼玉県行田市をたずねてみました!
今まであまり知らなかった町だっただけに、発見がたくさん!

ドラマ『陸王』のロケ地と併せて紹介しますね。

 

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ドラマ『陸王』舞台・ロケ地紀行

 

 

車で国道122号線を北上し、一路埼玉県行田市へ。
実った稲穂がそろそろ黄色く色づく頃なのでしょうか。
田園や畑…のどかで綺麗な景色が広がっていました。

まず最初に向かったのは、行田駅の近くにある『足袋蔵ネットワーク』です。

 

日本遺産「足袋のまち行田ストーリー」

 

 

「和装文化の足元を支え続ける足袋蔵のまち行田」のストーリーが平成29年4月28日に埼玉県内初の”日本遺産”に認定されたそうです!

この「ぎょうだ足袋蔵ネットワーク」も、かつての足袋蔵が使われています。

 

中は、地図や観光ポイントのパンフレットが揃っています。
親切な案内の方がいて、観光の見どころや、今の季節のオススメスポットを教えてくれましたよ^^

ここで、行田の観光マップをGET!
いよいよドラマ『陸王』を巡る旅の始まりで~す!

 

 

秀吉が唯一堕とせなかった城【忍城】

 

車で5分、地図をもらって最初にやってきたのは、かの天下人・豊臣秀吉が、唯一堕とせなかったという城、「忍城(おしじょう)」です。
石田三成の水攻めに耐えた、通称「浮き城」として知られています。
映画化もされた『のぼうの城』は、この忍城が舞台です。

ドラマの撮影でもたびたび登場するようですね♪

 

 

市の中心部にある忍城は、行田駅から徒歩でもいけるアクセスの良さです。

時間がなかったので、残念ながら「忍城御三階櫓(おしじょうごさんかいやぐら)」には入ることができませんでしたが、内部は郷土博物館の展示室の一部となっています。
最上階からは市内を一望できるとのことですよ。

また、土日祝日には映画『のぼうの城』に登場した5武将に扮した観光PR隊「忍城おもてなし甲冑隊」がパフォーマンスを披露しているようです!

 

 

忍城址・郷土博物館

TEL 048-554-5911

[開館時間]9:00~16:30(入館受付は16:00まで)
[休館日]月曜日(祝日・休日を除く)、祝日の翌日(土日は開館)、毎月第4金曜日、年末年始
[料金]大人200円、大学・高校生100円、中学・小学生50円

 

 

 

忍城の外堀跡【水城公園】

 

忍城から車で移動して5分、次にやってきたのは水城公園です。

この場所も、最初からロケ地として使われていますよね。
やはり、行田といえば忍城、水城公園は外せないスポットのようです。

 

この水城公園は、かつての忍城の周辺の外堀跡を整備した公園です。
忍城からいちばん離れた場所でも、直線距離では1㎞近くはあるでしょうか。ここまでが「外堀」だったとすれば、浮き城といわれる理由は納得です。

役所広司さんの後ろ姿が映るこの写真の場所は、そんな公園の南端です。

 

ゆったりと散歩しながら自然観察できる静かな公園でした。
釣りをしている人も何人かいらっしゃいましたよ。

 

 

 

 

足袋とくらしの博物館

 

『陸王』を知るには足袋を知ろう!
というわけで、再び行田駅方面に戻り数分、「足袋とくらしの博物館」にやってきました。

この博物館の建物は、元は牧野本店という老舗の足袋商店が大正時代後半に建設した工場を改装したものです。

ここでドラマ『陸王』の撮影をしているわけではないようですが、撮影スタッフは訪れている模様・・・。
もしかしたら、イントロダクションやエンディングなどのイメージ撮影に使われているのでは???と、勝手に予想しているのですが・・・^^

 

 

中に入ると年代物ミシンがずらり。
そして、足袋の製造工程を職人さんが実演しながら説明をしてくれました。

1足の足袋を作るまで、一般的には13~14工程を分業で生産されているのだそう。
足袋には無縁の私ではありますが、その工程や職人技を見て、時代の流れとはいえ衰退していってしまうのはもったいないことだと改めて感じました。
冠婚葬祭や日本芸能、いまだ残る和服文化は、大切にしなくてはいけませんね。

 

二階は、足袋の歴史がわかる資料館となってます。
建物全体が歴史を感じさせるので、とても趣があります。

 

 

この「足袋とくらしの博物館」の裏手が、牧野本店の正面だったようです。
ツイッターの写真がそうですね。

 

足袋とくらしの博物館

TEL 048-552-1010(月~金)
  048-556-5171(土・日)

[開館日]土曜・日曜g

 

観光情報館ぷらっとぎょうだ

 

「足袋とくらしの博物館」の向かいに、行田市商工会議所の大きな建物があります。
その1階に「観光情報館ぷらっとぎょうだ」があります。

ここには、行田市の名産やお土産コーナーがあり、立ち寄る人が休めるようなスペースもあります。

 

ここで見つけた、ドラマ『陸王』特製Tシャツ。ネイビーを1枚購入しましたよ!

 

それから、行田市の足袋製造会社、“きねや足袋株式会社”が製造している、限りなく素足に近いランニング足袋・「KINEYA MUTEKI」を発見。

『陸王』の原作モデルとなったのが、きねや足袋のMUTEKIであるとの説もありますが、はっきりとした記述はありません。
現に、きねや足袋のランニング足袋は、足袋の底に厚さ5㎜のゴムソールをつけたものであるのに比べ、原作では「シルクレイ」という新素材を開発しています。

ただ、池井戸潤さん本人が、きねや足袋に取材に行ったことは事実のようです。『陸王』の構想部分で、一端を担っていると思われます。

 

なんと試着コーナーがありましたので履いてみましたよ!

ジャ~~~~ン!!!!!これがMUTEKIです。

 

ちょっと驚きなビジュアルですよね。
でも今までに履いたことのない感触。
ソールにクッションも入っておらず、凹凸もなく平らです。そしてとにかく軽い!

確かにコンセプト通り、素足でいるような感覚の履き心地です。

きねや足袋株式会社「MUTEKI」
購入はこちら

 

 

古代蓮の里【田んぼアート】

 

最後に訪れたのは、田んぼアートですっかり有名になった、「古代蓮の里」です。

のどかな田園風景に、ドカンと大きなタワーがそびえ立っているのですぐわかります。

 

6月下旬から8月上旬にかけて、42種類12万株の花蓮を見ることができるという古代蓮の里公園の横に、「古代蓮会館」があります。

公園をぐるりと一周し、「古代蓮会館」の裏手に回ると、これが田んぼアートなんじゃない?っていう
田んぼが広がっていました。稲の色がまだらだからです。
少しでも、田んぼに描かれている絵がわかるのかと思いましたが、全然わかりませんでした^^;

 

田んぼアートが見られる展望室には、この「古代蓮会館」に入場する必要があります。

展望室は収容人数100人。
この日は日曜日ということもあり、エレベーターに乗るのに20分ほど待ちました。

およそ30秒ほどかけて高さ50mまで昇ると、目の前に広がる関東平野。
そして眼下を見下ろせる場所に進むと、ありました!
主演の役所広司さんの顔と「陸王」の文字が!

 

 

これぜ~んぶ稲ですよ!田植えの段階で色の違う苗を植えているそうです。

それにしても役所広司さんの再現性がスゴイ!それから「池井戸潤」や「日曜劇場」なんてめちゃめちゃ細かいのにちゃんと文字になっていますよね。

地元の有志の皆さんで制作されているみたいです。地元愛を感じますね。

 

ドラマ『陸王』にマラソンランナーとして出演される竹内涼真さんは、この田んぼアートを田植えの段階で体験されていたそうですよ!

そして、出来上がった田んぼアートを見に訪れたのは、役所広司さん演じる主人公の息子・大地を演じる山﨑賢人さんでした!

 

 

もう間もなく稲刈りシーズンです。
田んぼアートの刈り取りは10月14日から始まるそうです。

全景が見られるのは、10月13日まで

もう間もなくですので、ご覧になりたい方は行ってみてくださいね。

 

【おまけ】

公園の入口にある売店では、行田のB級グルメ「ゼリーフライ」や行田で採れたという枝豆を使った「枝豆アイス」も食べることができます。
ゼリーフライは小腹が空いたときにピッタリですよ。

 

ゼリーフライって何?
おからと蒸かしたジャガイモに、人参とネギのみじん切りを混ぜて小判型にし、素揚げしてソースで味付けしたもの。衣のないコロッケのような感じです。おからなのでヘルシーですね。
「ゼリーフライ」の名前の由来は、形が小判型をしているところから、「銭フライ」と呼ばれていたそうです。それがいつのころからか訛って「セリーフライ」と呼ばれるようになったと言われています。

 

 

古代蓮会館

TEL 048-559-0770

[営業時間]9:00~16:30(受付16:00)
[休業日]月曜日(祝日は営業)、祝日の翌日(土日は営業)、年末年始
[入場料]大人(高校生以上)400円、小人(小・中学生)200円

 

 

 

おまけロケ地【鴻巣陸上競技場】

 

ドラマ『陸王』の撮影風景が公式ツイッターで続々上がってきていますね。

その中で、マラソンランナー役の竹内涼真さんが所属する実業団の練習グランドとして「鴻巣陸上競技場」が使われています。

竹内涼真さん、今回の役のために体づくりもかなり準備してきたようで、競技場でも走りこんでいるようですね。

 

 

関連記事:ドラマ『陸王』キャストに竹内涼真「運命感じる」オーディションでつかんだランナー役

 

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まとめ

 

10月から放送されるドラマ『陸王』。
その舞台となっている埼玉県行田市を訪ねてみました。

今回は、『陸王』にまつわる足袋の歴史や、ドラマのロケ地を訪ねましたが、実はこの行田市、まだまだ見どころがいっぱいありそう!

こちら原作の一部・・・

行田市の中心地からやや南、水城公園とさきたま古墳公園にはさまれた場所に、こはぜ屋は昔ながらの本社屋を構えていた。(『陸王』集英社)

 

この「さきたま古墳公園」は、9基の大型古墳が集中する東日本最大の古墳群の中にあります。

このさきたま古墳を含め、今回紹介したスポットは、どこも市内にまとまっていて回りやすいので、貸出レンタサイクルで回るのもオススメです。

 

ドラマ『陸王』を100倍楽しむために・・・

『陸王』を肌で感じられる、埼玉県行田市を一度訪れてみてはいかがですか?

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